繁殖方法

コツを掴めば簡単です。



成熟したペアの確保


まずはしっかりと成熟したペアを用意することが大事です。
どちらかが成熟してなかったりすると産卵するしないどころか♀が殺される場合もありますので注意してください。

成熟の具合は下の表にまとめてますので参考にしてください。
ベタ雌雄のおおまかな成熟判別
♂の特徴 ♀の特徴
泡巣をふいている個体 腹部が大きい
卵巣が透けて見える

産卵用水槽のセット


30cm水槽もしくはプラケース(大)が管理的にもベストだと思います。

水量は底から15p位と少なめにしてください。
→ベタの産卵は産み落とされた卵を♂が拾い集め泡巣まで運びます。そのため水位を低くすることで♂の疲労が軽減されるためです。

砂利は入れないでください。
→底に落ちた卵が石と石の隙間に入るのを防ぐためです。

濾過装置は特に必要ありません。
どうしてもというのならスポンジフィルターならいいです。
その際は吐水口を壁側に向けるなりして出きるだけ水面を静かに保ってください。

水面には浮草や水草をを細かくしたものをたくさん浮かべてください。
→泡巣が壊れにくくするためと稚魚の初期飼料であるインフゾリアを自然発生させるためです。
ベタの稚魚は小さすぎるためブラインシュリンプを食べれません。
そのためさらに小さな微生物を与える必要があります。
この時期にインフゾリアを与えられるかどうかで生存率は大きく変わってきます。
ウチは屋外で睡蓮を育ててるので自然に沸いてるインフゾリアが入手できますが一般には匂いも気になるしで沸かすのが面倒な方はPSBでOKです。
水底にはウイローモスを多目に入れてください。
→♀の隠れ場所としての役目と前述のインフゾリアの発生場所にもなるからです。


以上の様にセットしたら2週間ほど軽くエアーレーションしておいてください。

インフゾリアも沸き水もこなれベタの産卵に向いた水が出来上がります。

いよいよペアの投入ですが、先に♂を入れ2〜3日環境に慣らし泡巣を作らせます。
次に♀を入れるんですがいきなり入れるのではなく、小さい容器に入れお見合いをさせます。
♂は♀に向かってヒレを広げおもいっきりアピールします。その時に♀が興奮して発情してくると体にはっきりと縞のような模様が現れますのでそうしたら静かに♀を入れます。
薄い色の個体だとこの縞模様は確認しずらいと思います。そんな♀の場合は♂がヒレを広げ向かってきても逃げずに近づきたがるようなら発情していると思います。


産卵行動


最初のうち♂は♀を激しく追い掛け回し♀はボロボロになると思います。(お見合い期間をしっかりと取ると追い掛け回されることもあまりないようです。)
しかしそのうちに♂は泡巣の下へ♀を誘うような動きになり、それにつられるかのように♀は♂に近づいてゆきます。
♀が泡巣の下に来ると♂は巻きつくように♀を挟み込み産卵、放精を行います。
♀は失神したようになり卵を産み落とします。♂はその卵をすばやく口で泡巣へと運びます。
これを何度も繰り返します。
産卵が終わると♂は♀を追い払うようになるので♀は取り出して休ませてください。


孵化と育成


卵は2〜3日で孵化し、稚魚は初め泡巣にぶらさがっていますが5〜6日目頃には泳ぎ始めます。
ここまできたら♂は取り出します。ゆっくり休ませてあげましょう。

稚魚が自由遊泳を始めるここまでは比較的簡単にいきます。
しかし、ここでインフゾリアを与えられないとせっかくの稚魚は全滅してしまいます。
そのためにあらかじめインフゾリアを沸かした水槽にて産卵させたのです。
そしてダメ押しにPSBというバクテリア(本来は生物濾過用)を一日2回数滴入れてください。
2〜3日もちこたえればブラインシュリンプを食べれるようになります。
この2〜3日がベタの繁殖で一番難しく緊張するときです。
ブラインシュリンプを食べれるようになったら浮かべてた水草等は取り除いてください。
ここまでくればもう稚魚用の人工飼料も食べれるのでエサ不足で死ぬということは無いです。(ブラインシュリンプばかり与えるとあまり良くないような話を聞きますが真相は分かりません。ブラインの塩分が影響するのかな?ウチの場合はメダカの稚魚用の飼料やベビーフードなどに早い段階で切り替えてます。)
順調に育ってれば3ヶ月ほど経つと3cm位に育ってると思います。
この頃になるとそこかしこで小競り合いを始めると思いますので♂は個別飼育に移ります。


以上です。繁殖が成功するかどうかは初期飼料の確保が全てです。
流れとコツさえ掴めばそれほど難しい魚でもないので挑戦してみてください。
それと神経質になりすぎるのも良くないです。いい意味でいい加減な方がうまくいきます。www


以下はウチでの手抜き繁殖セットです。



繁殖セット

30cmほどの昆虫飼育用の仕切り付きケースを使います。
新しく水を作ります。
(水換えしたら泡巣作るように環境の変化でスイッチが入るみたいです。)
♀の隠れ家は作りません。
(この方法では同居時間が短いので特に必要ないかと。)
♂♀をそれぞれの部屋に投入。
(♂を先に入れ、半日後に♀を。基本ですが水合わせはしっかりとね。)
丸一日放置
(始めは♂も興奮して威嚇しますが丸一日も置くと落ち着き泡巣を作り始めます。)
♂の動き(威嚇ではなく泡巣の下でアピールするようになる。)と♀の動き(♂に近づきたがる)を見て仕切りを外します。
1時間位は注意して見ててください。(ウチではすんなり産卵ってパターンが多いです。)
ダメそうなら諦めて仕切りなおしてください。生き物ですので粘ってもダメな時はダメです。www

産卵したらエサは与えず電気付けっぱなしで稚魚が自由遊泳するまで現状維持です。
自由遊泳始めたら♂は取り出します。薬浴してゆっくり休めてあげましょう。


冬季はヒーターは入れず湯せんで行います。
以上。

ただしこの方法はあくまでも手抜きセットなので失敗しても責任はもちませんのであしからず。


人工孵化について



産卵後に色々な原因から親が育児をしなかったり、卵を食べたりすることがあります。
そんな時は人工孵化へと切り替える必要があります。
方法としてはハッチャーや瓶を使い軽くエアレーションしながら孵化させるのが一般的ですがウチはプラケースにて孵化させます。
手順は変わらず水面で卵がゆっくりと回るくらいの流れがおきるよう軽くエアレーションするだけです。
違うのは水カビ防止のメチレンブルーを入れないくらいです。(薬品類は大事な微生物群を殺すので嫌いなんです。無精卵など水カビの原因をこまめに取り除くようにすればかなり予防できます。)
水温にもよりますが2〜3日もすれば孵化してきます。
底に沈んだ卵もちゃんと受精してれば孵化します。
人工孵化 人工孵化
ウチでの人工孵化用セットです。スポンジフィルターを追加し産卵セットをそのまま使います。 水面に卵をばらけさせて漂わせます。水温28℃で無精卵を取り除きながら管理します。産卵後1日経過で赤丸で囲んだような感じの白い卵なら無精卵です。
人工孵化 人工孵化
もうすぐ孵化しそうです。 泡巣がなくても浮草なんかにぶらさがってます。孵化後暫くは壁面や底とか好き勝手なとこでじっとしてます。


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